
白壁エリアは名古屋城の南東約1.5kmに位置し、江戸時代には尾張徳川家に仕えた中級士族の屋敷が集まっていた地域です。 明治維新以降は名古屋政財界人の住居地としてモダンな邸宅が建ち並ぶようになり、トヨタグループをつくった豊田佐吉、佐助、喜一郎らの豊田一族や、ソニーの創始者である盛田昭夫氏など日本近現代の製造業界を支えた人たちが住んでいました。 第二次世界大戦で幾度もの激しい空襲を受け、既成市街地の大部分が焦土と化した名古屋の中で、白壁エリアは幸いにも戦禍を逃れました。 都心部にありながら閑静な高級住宅街となっている白壁には黒塗りの塀、武家屋敷門、大正以降の近代建築などが数多く残されています。